PFI(アメリカ・ペットフード協会)

ヒューマン・アンド・アニマル・ボンド “人と動物の絆”

ベンジャミン・ハート博士、リネット・ハート博士 特別インタビュー

ベンジャミン・ハート博士カリフォルニア大学デービス校から獣医臨床行動学の第一人者のベンジャミン・ハート先生と人と動物の関係に関する研究の第一人者のリネット・ハート先生が第8回ペットとふれあいシンポジウム(2011年12月開催)の講演のために来日されました。
PFIのシンポジウムで講演をされるのはこれが3回目です。今回はペットとのかかわりのなかで日本の飼主が抱える問題「分離不安」について先生方にお話しを伺いました。
(写真 上:ベンジャミン・ハート先生 下:リネット・ハート先生)

<目次>
Q. 分離不安とは具体的にどのような行動のことですか?リネット・ハート博士
Q. 分離不安の対策にはどのようなものがありますか?
Q. 成犬の分離不安の特徴、対策について教えてください。
Q. 分離不安を薬で治療することに問題はないですか?
Q. 分離不安になる一歩手前のサインなどはありますか?
Q. 犬種で分離不安になりやすいなどの特徴はありますか?
Q. 最後に人間とペットが互いに理想的なパートナーになるために、どうあるべきか、メッセージをお願いします。

Q. 分離不安とは具体的にどのような行動のことですか?

分離不安は犬だけにおこる問題行動で、猫にはありません。
飼い主が外出していなくなった時に、生じる不安な状況のことです。
犬は非常に社会的な動物ですから、誰もいない状況に慣れていないと、眠ることもできず、パニックになって問題行動を起こしてします・・それが分離不安です。

ページトップに戻る

Q. 分離不安の対策にはどのようなものがありますか?

分離不安の対策は、子犬の頃から取り組むんだ方が効果的です。 飼い主が犬の前からいなくなって、時間をおいて戻ってくるということを繰り返すことで、少しずつ犬が慣れていきます。徐々に離れる時間を長くしたり、遠くしたりしていきます。 また、人間がいなくなる前に食べ物を与えると「いなくなる=食べ物がもらえる」と思うようになり、さらに効果的です。

ページトップに戻る

Q. 成犬の分離不安の特徴、対策について教えてください。

成犬にとって分離不安は深刻な問題です。非常に破壊的な行動にでたり、吠えたり、粗相してしまったりします。犬は人に対して嫌な事をしたいのではなく、単純にパニックになってしまっていることを理解してあげてください。
こんな時に犬小屋に閉じ込めたりしては、根本的な解決にはなりません。子犬と同様、少しずつ離れる時間を長くしながらトレーニングしてください。
ただ子犬との場合よりも解決は難しいと思ってよいでしょう。その際はプロの助けを借りたい、一時的に薬に頼ることも考えましょう。

ページトップに戻る

Q. 分離不安を薬で治療することに問題はないですか?

薬は獣医師に相談すれば安全に処方することができます。人間でいう抗鬱剤のような薬です。
ただし、あくまで薬は一つの手段であり、トレーニングをしやすくする助けだと考えてください。大切なは根気強くトレーニングに取り組むことです。
飼い主も犬に留守番をさせることに罪悪感を感じて謝ったりするのではなく、楽しみながらトレーニングするように心がけるとよいと思います。

ページトップに戻る

Q. 分離不安になる一歩手前のサインなどはありますか?

どこへ行ってもついてくるような、人間に愛着があるような犬は、分離不安の傾向がありますね。傾向が出始めたら、早めにトレーニングに取り組みましょう。

Q. 犬種で分離不安になりやすいなどの特徴はありますか?

人間に強い愛着をもちやすく、よく吠える、チワワ、パピヨン、プードルなどはなりやすいといえるかもしれません。反対に柴犬などは分離不安の傾向は少ないと思います。

Q. 最後に人間とペットが互いに理想的なパートナーになるために、どうあるべきか、メッセージをお願いします。

人間として大切なのは、しっかりしつけをすることです。ダメなことはしっかり伝え、よい行動をしたときは報酬を与える、しっかり目標を持ってしつけしましょう。犬にとって住みやすい環境を提供し、たくさん愛情表現し、たくさん遊んであげてください。
また新しくペットと暮らし始める場合には、最初にきちんとペットとの生活を描いてみましょう。一緒にジョギングしたい、子どもと遊んで欲しい、、など実際に育てる前にペットとのライフスタイルを考えることで、より理想的なパートナーと出会え、お互いに良い関係を築くことができるでしょう。

ページトップに戻る

ベンジャミン・ハート博士ベンジャミン・ハート博士
Benjamin L. Hart, DVM. Phd, DACVB
カリフォルニア大学デービス校名誉教授
1960年代初期に創設したAmerican College of Veterinary Behavioristの創設メンバー
獣医臨床行動学の第一人者

リネット・ハート博士
Lynette A. Hart, Phd.
カリフォルニア大学デービス校獣医学部教授、動物介在センター長
コンパニオンアニマルの社会的役割と人の健康への効用に関する研究は常に世界の注目を集める第一人者。

ホームPFIとはシンポジウム・セミナー情報ペット飼育の基礎知識ペットの健康ペットの食事と栄養どうぶつのお医者さん健康Q&A
copyright ©PFI All rights reserved.