PFI(アメリカ・ペットフード協会)

アメリカペット事情

Vol1. 愛するペットのために今、できること
(What you can do to keep them happy and healthy)

ペットは大切な家族の一員である。だからこそ人間と同じく食事や健康にもしっかりと心を配りたい。愛するペットがいつまでも幸せで健康でいるために、今、できることを考えてみよう。

アメリカペット事情 アメリカ合衆国オハイオ州中央部に位置する、州都・コロンバス市。ダウンタウンには州議事堂や官公庁が立ち並び、学生総数約5万人を有する広大なオハイオ州立大学を抱える学術都市としても知られている。毎週土曜の午後、かつてドイツ系移民が多く住んでいたジャーマンヴィレッジにあるシラーパークに、ペットを連れた人たちが次々にやってくる。
ここは地元住民の了解のもと、リードを外した犬が緑なす公園内を自由に走り回ることができる楽園なのだ。「公園に来る人たちは皆フレンドリー。犬同士も仲良しだから、一緒になって駆け回るのが楽しくてならないみたい」と、3歳のチワワ・アビー嬢を連れたソフィアさんは言う。犬に自由を満喫させながら、毎日決まった散歩コースをゆっくり時間をかけて辿る。犬のほうもちゃんと心得ていて、名前を呼ばれても聞こえないふりをしたり、回り道をしてみたりと、飼い主との駆け引きを楽しんでいる。

アメリカペット事情そんな彼女が公園で出会うほかのペットオーナーとの話題は、もっぱらペットの健康のために何をするべきか、どんな食事を与えればいいかということだ。この国ではペットの栄養や行動学、病気、予防に関する専門的な研究が進み、獣医師とペットオーナーとの信頼関係によってペットの定期健診もめずらしくない。“ペット先進国”のアメリカだからこそ、人生をともに歩く愛するペットのために何ができるかを、真剣に考えてやまないのだろう。

アメリカペット事情 オハイオ州立大学獣医学部教授であり、小動物栄養学の権威、C.A.トニー・バフィントン先生に、ペットの健康を守るうえで大切なことをうかがった。「ペットオーナーには動物園の飼育係と共通の部分があります。ペットは食物、水、排便条件すらも、飼い主によって左右されるからです。同じように獣医師もまた、動物園の獣医師としての意識を併せて持つべきです。そうすれば人と一緒に暮らすペットの生活状態をどう向上させるかが、いかに大切かということがわかるはずです」
最近は世界各国の動物園を見ても、動物がより快適に自然に過ごせるような環境に変わってきている。そうしたことから、ペットの生活改善に応用できることが数多くあるとバフィントン先生は言う。「たとえば室内飼い猫にとって必要なものは、“新鮮な食事と水”“トイレ”“引っかくものと休息の場所”“飼い主とのふれあい”です。そして、これらのことをきちんと理解している“知識のある飼い主”です。猫は飼い主の機嫌にすぐに影響されます。猫と密にふれあい交流しながら、彼らにとってストレスのない環境を整え、完全でバランスのとれたペットフードを与えることが大事ですね」
アメリカペット事情

 アメリカのペットフードは連邦政府(食品医薬品局〈FDA〉と米国農務省〈USDA〉)、ならびに州政府(州政府と米国飼料検査官協会〈AAFCO〉)によって厳しく規制されコントロールされている。万が一、何か深刻な問題が起こった場合、連邦法は(責任がある会社が)24時間以内にその問題をFDAへ報告することを求めている。
このことは事実上すべての食品に適用されている。長年、ペットの健康を考えて開発、改良されてきたアメリカのペットフードは安全で栄養豊富。近年は病気を防ぐための栄養素を加えたものも数多く出回っている。

アメリカペット事情「以前、獣医学は畜産学というカテゴリーでした。けれども本来は動物と人間との福利、繁栄を目的としたもので、真の結びつきを強化するためには、ペットが病気にならないための“予防”が最も重要な課題なのです」。ペットの健康を守るために、私たちができることは多々ある。まずはペットの食事と環境を見つめ直すことから始めてみてはいかがだろうか。

『dancyu』2010年1月号掲載 取材・文/REVE 撮影/吉田みのり 現地コーディネート/松田健一郎

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